『赤壁大戦【前編】(打ち砕かれた野望)』 前回は、赤壁大戦前の騙し合いについての話をしました。今回は、赤壁の戦いについての話をしてみたいと思います。 【孔明の采配に意義を唱える関羽】 周瑜の殺意から逃れて劉備陣営に戻った孔明は、矢継ぎ早に武将たちに作戦指示を与えます。趙雲には、長江を渡り烏林からの間道に出て葦の茂みに潜み、落ち延びてきた曹操の軍勢の半ばをやり過ごしてから火攻めを掛けることを指示。張飛には、コ盧谷に兵を潜ませ、北へ向かう曹操軍が雨上がりに食事を取るはずだから、炊煙があがった...