
『曹操の漢中平定と愚か者』 前回は、単刀会の話をしました。今回は、曹操が漢中を平定する話をしてみたいと思います。 【曹操、漢中出陣】 劉備は念願の蜀(益州)を手に入れました。しかし、それは一時の安寧でしかありませんでした。北では曹操が、東では孫権が領土拡大を狙って虎視眈々と動いていたからです。曹操はたびたび呉の周辺で孫権と領土争いを繰り返してきましたが、その矛先を漢中にむけました。それは隣接する蜀の劉備の力が増大するより前に滅ぼしてしまおうとしてのことです。 曹操軍は怒涛のごとく漢中に攻...