【関羽が三国志の英雄たちの中で人気トップ3に入る秘密】 三国志に登場する英雄たちの中で人気者といえば、第1に諸葛孔明であろう。その次に人気があるのが、劉備、関羽、趙雲あたりが続くだろう。 だが、日本人と中国人では人気、評価が少し違っている。中国の歴史のなかで、民衆の信仰を一番集めている人物は関羽である。 《日本人と中国人の三国志の人物評価の違い》 本家中国から見ると関羽は諸葛孔明と並び人気ナンバー1である。 その理由は、日本人と中国人の伝統、価値観の違いからきている。関羽は「義」に篤く、学問を...
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【関羽の欠点】 人間には、誰しも長所と短所がある。それは関羽とて同じである。そして大きく言うと長所と短所は“能力的なもの”と“性格的なもの”に分けられる。 《関羽の能力的な欠点》 〈政治力・外交力の不足〉 ずばり言おう。 関羽の能力的な欠点は、「政治・外交能力に欠けている」ところである。 ある突出した長所がある場合、大抵はその影に欠点が潜んでいる。古今無双の武力を誇る関羽は、何事も「武」に頼る。だが、「武力」では解決でききないことが多いのも事実だ。 張松、法正らの策動により「漢中の張魯に対抗す...
【関羽の魅力とは?】 関羽の魅力を紐解いてみると、以下の3つに集約できる。 「圧倒的な強さ(卓越した武勇)」「義に篤い」「忠誠心が半端なく強い」 《圧倒的な武力》 圧倒的な武力。これは語るまでもないだろう。 関羽は戦で負けたことはない。負けたことがない、というのは戦闘においてという意味である。計略においては負けている。天下三分の計成就のために魏討伐の北上を開始するが、魏と呉の連携に敗北したのは外交と計略による敗北であって、戦闘による敗北ではない。 三国志には、武勇優れた武将が数多の如く登場する...
【関羽にまつわるエピソード】 《関羽の「義の漢(おとこ)」という評価を決定付けたエピソード》 199年6月、袁術討伐を名目にして曹操から離脱した劉備は徐州を再び手に入れた。関羽に下ヒ城を任せ、袁紹と連携しながら曹操挟撃の作戦に出ようとしていた。だが、200年1月、予想に反して曹操が自ら大軍を率いて徐州に攻め込んできた。小沛にいた劉備と張飛は敗走し、劉備の妻子は捕虜にされた。下ヒ城を守っていた関羽は降伏するしかなかった。 天下の豪傑であり、忠誠心の強い関羽を帰順させた曹操は喜んで偏将軍に任命し手...
【関羽の個人データ】 生没年・・・?~219年 (劉備より1歳下)出身地・・・河東郡解県(正史では)、または河東郡解良県(演義では)=ともに現在の山西省運城市塩湖区解州鎮とされる。字(あざな)・・・「雲長・長正」家系・・・不明父親・・・不明妻・・・・不明子供・・・関平(養子)、関興肩書・・・前将軍、漢寿亭侯経歴・・・武術師範をしながら各地を流浪。 【関羽という男】 《関羽の体躯》 関羽の体躯と外見については、正史では諸葛亮が賛美した“頬髯”の描写以外は確認できない。関羽の体躯に関しての資料は『...
【張飛の欠点】 《張飛の欠点1》 219年、劉備は曹操との漢中争奪戦に勝利して漢中王となる。劉備は、政庁を成都に移し、漢中には有力な将軍を守備に就かせることにする。劉備陣営では、張飛が任用されるというのが衆目の一致するところであったが、意外なことに魏延が督漢中・鎮遠将軍に抜擢され、張飛は右将軍・仮節に任じられた。将軍としての官位は張飛のほうが上だが、「漢中を督する」政治的・軍事的な意味では魏延に分が上がった。 『三国志集解』の著者である盧弼(ろひつ)は、この人事の理由を張飛の兵士たちからの人望...
【張飛の魅力】 粗暴な漢(おとこ)張飛。だが、中国でも日本でも意外に人気がある。なぜか? それは関羽が民衆に慕われる理由と同じである。張飛は“義兄弟の契り”を結んだ兄貴分の劉備に対して“報いられることを期待しない忠誠”を貫き通したからである。 関羽のようなスカウト話はないものの、関羽と同等の忠誠心を持っていた。日本人は「忠義」が好きである。 張飛の生き様は「見返りを求めず」「約束をたがえず」「命を顧みず」、そして、どこまでも「忠義を貫く」である。 粗暴な面はあるものの、その愚かな粗暴さを覆い尽...
【張飛の豪傑ぶり】 《長坂ハの戦い》 張飛と言えば長坂ハ、長坂ハといえば張飛であろう。長坂ハの戦いにおいて、わずか20騎で曹操の大軍を撤退させたことは正史に記述がある。つまり、実話である。ただし、どのようにして撤退させたのか? 曹操が撤退した心境の本当のところはなぞである。 『三国志演義』では、趙雲が赤子(阿斗)を救出し、主君劉備のもとへ戻ることを援護し、橋の真ん中で怒号を上げると曹操旗下の武将が腰を抜かして落馬したことになっている。だが、現実にはあり得ないだろう。事実は、張飛のあまりにも激し...
【張飛の個人データ】 生没年・・・?~221年 (関羽より2歳下)出身地・・・幽州琢郡字(あざな)・・・「益徳、翼徳」家系・・・不明父親・・・不明妻・・・・夏侯淵の姪子供・・・張苞(ちょうほう)、張紹(ちょうしょう)肩書・・・別部司馬、中朗将、車騎将軍、司隷校尉前職・・・豚肉を扱う商人 《張飛の家族について》 『三国志演義』では、酒や豚肉を扱う商人として登場する張飛だが、正史においては、親兄弟などの家族関係は一切わかっていない。 張飛は、後年になって夏侯淵の姪を略奪婚の形で妻とする。その子供が...
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